華麗なる日常の幕開け

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学内には本校舎と、私たちの学ぶ新館校舎の他にもう一つ施設がある。 それが寄宿舎。 ここ白鳥学園では、遠方や海外からの生徒のために食事付きの個人寮が完備されている。 ICクラスの生徒は半分留学生みたいなのも含まれるから、この寄宿舎で生活予定の生徒が多い。 男女は別の階になっているけれど、食堂やその他いくつかの生活施設は共同だ。 あわよくばICクラスの生徒と同じ建物で生活を共有出来るとあって、普通科の別に一人暮らしが必要じゃない生徒にも人気で、毎年抽選になる。 そういう時は、遠方の人、ここでは滅多にいないけれど金銭的に通うのが厳しい人が優先的に当選出来る。私は勿論そのどちらにも当てはまってしまっているからもれなくここの使用権を得ている 特待生なら学費はもちろん、寄宿舎での生活費も大幅に補助されるから、地方出身の一般家庭育ちの私には本当に助かる。 これから3年間親元を離れて心細くなるわけだけど、花ざかりの高校生ライフを(ちゃんと大人の事情も加味して)手に入れたのだ。
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