華麗なる日常の幕開け

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入学式も終わり、この日はこれで解散。 なんだか緊張で疲れた気もするけど、初めての一人暮らしにちょっとワクワクした気持ちになって歩き出すと、後ろから声をかけられた。 「あの、花園さんですよね? 私、多分今日から花園さんのお隣のお部屋でお世話になります。一ノ瀬といいます。お隣さん同士、色々よろしくお願いしますね。」 振り返ると、長い髪をハーフアップにして、毛先はゆるかにコテで巻いた、まん丸お目目とえくぼがにあう清楚系の女の子が立っていた。 まるで大和撫子とはことを言うのだろうというくらいの可愛らしいTHEお嬢さま! 思わず見とれて、一瞬間が空いてしまった私はあわてて挨拶をかえす。 「あ、こちらこそ! 私は「花園華麗」 華麗と書いてかれんって読むの。読みにくいってよく言われるんだけど、かれんて読んでね。 これらかよろしくね、一ノ瀬さん。」
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