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一方の私はというと・・・
同じく特待クラスの一段に混じって先程から彼らを物色していた私はため息をつく
そもそも私にはそんな彼らと足を並べられるだけの、財力も両親の肩書きがない
彼らと同じものを望もうなんて恐れ多くて、その取り巻きになる気も削がれて蚊帳の外を決め込んでいる。
私はこの一団の中では珍しい庶民の出、変わり者扱いされるのを承知で、この「私立セレブ軍団高校」に紛れ込んでしまった。
というか本音を言えば、どこへ行こうが変わり者扱いされるからここへ来てしまったという方が正しいかもしれない。
まわりを見渡すと先ほどからiCクラスの彼らではなく当の自分へ向けられる視線や囁きがあることに気がついていた。
私はそんな彼らから視線を逸らし、下を向いてもう一度自分の今日の服装を確認する。
大丈夫!今日は前から何度も思考を重ね、これと決めた私の渾身のコーデで固めている。今朝だって朝からもう何十回も鏡をみて確認しながら来たんだから、絶対に大丈夫!おかしなところなんてないはず!
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