0人が本棚に入れています
本棚に追加
「あん、そう固く構えるなよ…! オレはまだお前とここで張り合うとは言ってないぜ? でかい分け前を仲良く折半(せっぱん)ってことで、うまいこと共闘だってできなくはないんだろ。何しろこの目的は一緒、なんだからな?」
「は? 目的は一緒って、あんたたち仲間なんじゃないの? だっておんなじクロフクでしょうよ?? あとあんたムカつくわね! そのふざけた態度といいなめた口の聞き方といい…! ただのチンピラじゃない!!」
デブとデブの間に挟まれてすっかり立つ瀬がなくなった少女が金切り声を上げてみずからの存在を必死にアピールする。
そんな間近で騒がれてはじめてこの存在を思い出したようなクロフクは、おどけたサマでまたみずからの肩をおやおやとすくめさせた。
最初のコメントを投稿しよう!