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「あら? なに、あれって…! クロ、あんたとおんなじクロフク…よね? 仲間、なの? そうだわ、あんたたちっていつも三体ひと組で、じゃなくて三人ひと組で任務に当たるんでしょう? ねえ…!」
返事の代わりの張り詰めた間(ま)が少女の胸の内にイヤな予感を抱かせた。
目の前のクロフクと同じくした漆黒のフォーマルを着込んだ男は、やはりでっぷりとした大柄の図体で、おまけに二人連れだった…!
見ている間にズカズカと大股でこの広間の中に入り込んでくる。
それがろくな挨拶もなしにこのすぐ目の前までつけて、おまけ高い目線からこちらをぶしつけにジロジロと見下ろしてくる男たちの態度にまず異様な違和感を感じるルナだ。
そして中でもこの先頭に立つ男がこれまでじぶんの見知ってきた男たちとは別物のようなイヤらしい表情で相対(あいたい)してくれてるのが、やや前屈みで肩を丸め、両手を上着のポケットに突っ込んだままの、いわゆる街中にたむろするヤカラみたいなありさまに少なからずした衝撃が走る。
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