-クロフク- プレリュード 第三話(前編)

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 そう、しょっぱなからどちらもサングラスをしていない、ありのままの素顔をさらしてくれいるのだ。およそこれまでのクロフクにはありえないラフなスタイルだった。  後ろのかなりイレギュラーな存在性を発揮してくれた男でさえ、その真顔にサングラスのイメージは崩すことがなかったのに。  むしろ表情や目線を消すのに必要なアイテムなのだろう。  本能的な危機感を覚えるが、言葉に詰まっているとやがてあちらから遠慮もなくした挨拶が掛けられてきた。  これにまたしてもぎょっと目を見張らせる娘だ。
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