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家に戻ると、妹と弟がケンカしていた。
鮎香「何やってんの、2人とも!!」
私が怒ると、2人はケンカを止めた。
妹の花音は、中学二年生
弟の将仁は、高校一年生
花音「学費の事で…」
花音がおずおずと、パンフレットを差し出した。
鮎香「平塚学園か…、お母さんとお父さんが出会った学校だったよね。」
私が言うと、花音が頷く。
将仁「でも、平塚学園…私立だし、
俺みたいにスポーツ特待とかで行ければ良いけれど。
他の特待生の試験を受けられるほど、花音の成績が良くないんだよ!!」
将仁は、塾に通えない妹のために勉強を見てあげていたが、
花音の成績があまりにも悪いため、平塚学園を諦めろと言ってしまい、ケンカになったとの事だった。
私も見てあげる事にしたが、
将仁の言う通りであった。
鮎香「花音…この成績じゃ、山田高校も危ないよ。」
花音「え…そんなに悪いの!?」
山田高校って高校は、真ん中よりちょい下のレベルの高校である。
平塚学園は、平均で、180点取れなければいけない高校である。
花音は、120点である。
将仁「だから、言ったろ!
数学と理科、英語を頑張れって!」
その日の夜、
花音はお母さんに相談した。
花音「私、平塚学園に行きたいから、勉強頑張るから、塾に通わせて下さい!!」
母「平塚学園か、お母さんとお父さんが出会った学校ね。
うん、分かった。塾に行かせるよ。
その変わり、絶対諦めないこと、サボらない事、約束出来る?」
母の真剣な表情を見て、花音も真剣な表情で頷いた。
鮎香「お母さん、無茶する人だから、パート増やさないかな?
何とかして、就職を決めないと!」
私は、就活を今以上に頑張ろうと決めた。
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