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「はーるか」
「…………」
「これ、食べるよ?」
「…………」
「いいの? 食べたらすぐに歯磨きして、顔も洗って仕事に行っちゃうよ?」
「…………」
「悠?」
ご飯の上に納豆を乗せた茶碗を、優樹がわざとらしくテーブルの上に音を立てて置く。
そのまましばらく様子を見ていると、片付けの手を止めた悠が目線をそらしながら優樹の側へ近寄ってきた。
「悠、まだ怒ってるのか?」
優樹の問いかけには答えず、悠が納豆を乗せたご飯茶碗を無言でテーブルの端っこへ追いやる。
「こら、悠――――っ」
「………………」
優樹の膝の上に乗り上げるように悠が擦り寄る。
そうして当然のように二人の顔が近づく。
「古澤さん……イジワルしないでください」
「うん、ごめんね。好きだよ」
可愛い可愛い恋人の腰に腕を回し唇を重ね合わせながら、優樹は毎日が七月十日ならいいのにとこっそり思った。
納豆の日、甘くなったでしょうか?
攻め、古澤優樹
受け、二宮悠
「残念な~」シリーズに出てきた二人です(*´艸`)
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