453人が本棚に入れています
本棚に追加
「ベット行こうか」
さっきのキスで腰砕けになってるらしく、動けない明星を抱き上げる。
「なになになに!?」
「お姫様抱っこ」
「自分で歩けるもん」
「むーり。立てないんでしょ?」
額にキスを落としてみると、もぞもぞと動いていたうさぎさんが、ピシッとおとなしくなった。
「あぅ…… 立てるから降ろして……」
「無理しなくていいから。歩けない明星と我慢できない俺。丁度いいでしょ」
「……何か変。空くんの言ってる事」
どこが? 腰砕け状態でよたよたと歩くのを待てるほど、俺は我慢強くはないんだよ。その時間すらおしい。もっと明星を乱したい、早く繋がりたい。
女の子を『食いたい』と言うような男を見て、なんて浅ましい考えだろうと思っていたけど、今はその気持ちが少しだけ分かるかもしれない。だって、この気持ちは好きや愛しいなんて言葉じゃ、とてもとても言い表せない。どんなに力を込めてみても、抱きしめるだけじゃ足りないし。
この衝動は、
────食いたい────
それが当てはまる感情かもしれない……
明星、明星、明星……大好きだよ。
最初のコメントを投稿しよう!