夢と現実

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言いたい事だけ言って、 塔子は、電話を切ってしまった。 優しいんだか何だか分からない。 とりあえず嘘は、 ついてない……かな。 私、そんなに桐野に迷惑かけたんだ。 だから、あんなふうに。 その時、 手にしていた携帯がバイブで メール着信を知らせた。    FROM: 桐野和也 沙樹、コーヒーサンキュ! 無理すんなよ。 桐野、優しいね。 優しさに飢えてる私は、 自制をかけていなければ、 ただ甘えてしまいそうだった。 そうだ、返信しなきゃ、 昨日のお詫び?いや、お礼? ……今日、信も一緒かな。 まさか昨日のこと、 信に、話したりないよねーーー。 はぁーっ・・・ 私は、大きく息を吐き、 テーブルに突っ伏した。 信のこと 昨夜のこと 順不同に、 場面が駆け巡る もう、いっぱいだ はぁーっ…… 私は腹の底から息を吐き出し、 続けて 大きく吸った勢いで、 立ち上がり バスルームへと向かった。 まとわりつく感情を、 すべて洗い流してしまいたかった。 .           
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