修学旅行のハズだったのに…タイムスリップとかありですか!?

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* * * 「……か……」 声が、聞こえる。 「………るか………陽夏!!」 「うわぁ!!?」 至近距離で名前を呼ばれていることに気付き、慌てて目を開けると、直ぐ近くに不安そうなまこちゃんの顔が。 ビックリしすぎて変な声出たよ。 「ま、まこちゃん、近いよ!!」 「は? あぁ、ごめん。 なかなか起きないから、不安になった」 「ごめんごめん。でも、すっごく元気だから大丈夫だよ!」 上半身を起こし、大きく拳を突き上げる。 まこちゃんは苦笑いをした。 「元気なのは良いが…お前、今の状況、分かってるか?」 「ん? 今の状況って…?」 えぇーと、迷子になった山に何故か穴が空いてて、それに気付かず落っこちて… …………… …… …。 周りを見渡す。 「何かしら、あの格好…」 「異人?」 私達の周りには人だかりができている。 ここは地底都市か何かだろうか? …いや、違うよね。 だって、地底都市がこんな明るくて青空が見えるわけないし…。 それに、どうしてこの人達は着物を着ているのだろう。 「ここ、京都、だよね…?」 「わっかんねぇ…。 穴から落ちて、気付いたらここにいたからな…」 え、どうするよ? そんな空気が私とまこちゃんの間に流れる。 えぇーい! こんなことしててもしょうがない!! 「ちょっとそこらにいる人に聞いてくる!!」 「あ、おい!!」 立ち上がり、周りに集まっていた人にズンズンと近づく。 そんな私に何故か怯えた顔をして距離を取る人々。 え、私、そんなおっかない顔してる!? 確かに、可愛い顔はしてない…むしろブスだけどさ…。 落ち込みたい。 落ち込みたいけど…それをしても、この状況は変わらない。 勇気を出して、口を開いた。 「ここって、何処ですか!?」
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