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カーテンの隙間から差し込む光が眩しくて目を覚ます。
すっかり二度寝してしまった。
ふと、横を見ると、パッチリ目を開けているカズマがいる。
「起きてたなら、起こしてよ!」
そんなに至近距離で、ガン見されるなんて。
お肌ツルツルのカズマには、わからないかもしれないけど、これでも一応乙女ゴコロってやつが、ないわけじゃないのに!
さりげなく、だけど確実にゆっくり背を向ける。
「え?ハナちゃん?」
二度寝する時に、マスクをつけ直せばよかった。
「なあに?」
「なんでそっち向いちゃうの?」
なんでって!
カズマはいいかもしれないけど、私にも都合ってものが…。
スッと後ろから腕がまわる。
う、後ろから抱きしめられるって、案外恥ずかしい。
「翔太が、雑炊作っていってくれたよ。」
「ん。」
「美容室にお休みの連絡入れなくて大丈夫?」
「治るまで来るな、連絡もいらない!
って言われたけど、店長にはメールした。
担当代わってもらう先輩にも連絡入れて、あとでお客さんにも謝罪メールしなきゃ…。」
「だ、大丈夫?」
休んでもやらなきゃいけないことが多くて、心配になったんだけど、
「あ、普通の会社なら、電話連絡しなきゃダメだよね。」
「う、うん。」
「今回はオレが休みってのは、もうみんな知ってるから、開店前の忙しい時間に電話して‘休みます’って伝えたら、‘知ってるっつーの!’って怒られるからね。」
困ったように、ハハハと笑っている。
「担当代わってくれる人も、いつ時間が空くか予測しにくいから、お客さんの情報っていうかリクエストとかも、メールで送っておいて、都合のいいときに確認してもらおうって感じ?」
「そ、そうなんだ。
お客さんにも連絡するの?」
「それはオレが勝手にしてるだけだけど。」
「そうなの?」
美容師さんから、メールなんてちょっと意外。
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