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「そんなことないよ。」
「あるよ。
そういうカズマのことを、応援したいなーって思ってるよ?
…だけど。」
「ん?」
「独り占めっていうのは、絶対にできないんだろうなぁ…っていうのも思うかな?」
自分で言ってて、恥ずかしくなってきた。
けど、なかなか言えないことだから、この機会を逃したら、また心にしまうことになる。
「え…。」
「って、そんなこと言って、ウザいよね。
あのね、24時間365日拘束したいとかじゃないからね?」
恥ずかしくて、誤魔化すことを言ってしまった。
カズマはなにも言わないから、気まずくなってきて、どんどん余計なことを言いそうだ。
みんなのカズマが好きなのに。
独り占めもしたいなんて、私いつの間にそんなにカズマに心を奪われていたんだろう。
「ハナちゃん!!」
「!?」
掴まれていた手が、スルリと離れたと思うと、優しく強くしっかりと抱きしめられていた。
「なんか、もう、嬉しくて苦しい…。」
耳元でカズマが囁く。
カズマの呼吸と鼓動と体温に包まれて、緊張とドキドキで私の鼓動の方が大きく響いている錯覚に陥る。
「今日はずっと一緒にいて?」
「…うん。」
ものすごく恥ずかしい。
だけど、嬉しい気持ちもあるのが、不思議…。
しばらく会ってないと思ったことは何度もあるけど、一緒にいたいと思って、それを相手にも伝えられたのは、初めてかもしれない。
こんなに嬉しいことを知らなかったなんて、損してたみたい。
「あー、でも食べたら昼寝だよ?
仕事厳禁だよ?」
力がゆるんだ隙に、そっと身体を離して顔を覗きこむ。
「一緒に昼寝?」
「わ、私はしないよ!」
「やだ、一緒にじゃなきゃ、昼寝しない!」
「…もう、仕方ないなぁ。」
「やったー!」
今なら、みんなが添い寝について力説していたことも、少し理解できるかも?
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