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引き渡しは22日から25日までの予定だけれど、ここで受付した分だけでも、引き渡しの日にちにはバラつきがある。
目の回るような忙しさが、4日も続くのか…。
もちろん、商品が売れることは嬉しいけれど、気力も体力もツラくないとは言い難い。
「そうだ、商店街はハロウィンの時みたいに、イベントやるんですかね?」
「たぶん、例年通りの福引きだけだと思うよ?」
「そうなんですか。
クリスマスイベントみたいなのもあったら、楽しそうだけどなぁ。」
「…そうだね。」
自分が参加できるかは別として、ハロウィンは楽しかったもんなぁ。
福引きの抽選券は、うちのお店でももちろん配っている。
だけど、カズマも相当忙しいみたい。
クリスマスのデートに気合いを…っていう、女の子や男の子はもちろん、年末に向けて髪を整えるお客さんも増えるらしい。
それに加え、年が明けてまもなく、調理師の試験も待っている。
そうそう、翔太は大将のお店を手伝っている。
カズマが忙しい分も、翔太が手伝ってるから、大将は助かってるって言ってたなぁ。
「一華先輩!
あの方、お知り合いじゃないですか?」
まみちゃんが小声で囁いて、チラリと視線を向けた方向を見ると、
「濱田さん。」
スーツ姿の濱田さんが、はにかみながら近づいてきた。
「一華さん、お久しぶりです。
あの、ケーキを予約したいのですが…。」
「あ、ありがとうございます。」
「ここで予約すると、クッキーがもらえるから、行ってきてって姪に頼まれたんです。」
困ったように笑いながらも、なんだか嬉しそうだなぁ。
「はい、こちら差し上げますよ。
わざわざ来ていただいて、ありがとうございます。」
「いえ。」
まみちゃんが差し出した、注文票に記入してもらう。
「お引き取りは、何日になさいますか?」
「あー、24日にします。」
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