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特別な日じゃなくても、プレゼントをしたって変じゃない。
だけど、それは少し恥ずかしい。
特別な日だからと渡せるなら、ステキなきっかけになる。
ほんの少しの勇気を出して、たくさんの幸せを伝えるお手伝いが出来る。
お菓子って、甘くて優しくて、大好きだな。
「試験終わって、バレンタインも落ち着いた?みたいだし、旅行の日程決めようか。」
「うん。
あ、でもミユキとの温泉も延期になっちゃってて。
休み調整してみるから。」
「了解。」
「商店街は、バレンタインにはイベントしないんだね?」
「あー、やっぱりハナちゃんのお店が強いよね。」
「ありがとうございます…。」
「なんかこう、うまく絡める方法も考えてみないとなぁ。」
「ハロウィンとか、クリスマスみたいに、元々あるイベントをやるのも楽しいけど、そういう時ってあちこちでイベントやるから、競争率は上がるよね。」
「そうなんだよね。
せっかっく開催しても、人が集まらないとさみしいよね。」
「商店街の日、みたいなのを作るとか?」
「昔はそんな感じの日もあったけど、なかなか大変だからね。」
「そっか。」
「って、商店街の幹部じゃないんだから。
せっかくハナちゃんと、ラブラブ帰り道なのに。」
「帰り道ね、帰り道!」
「はいはい。」
家に着くと、外灯はついていたけれど、翔太はとっくに寝ているらしい。
朝も早いから、ゆっくり寝られるといいな。
「ハナちゃん、一緒に寝ようよ?」
「…仕方ないなぁ。」
「やった。」
本当は一緒に居たいのに、可愛くない言い方ばかりしちゃう。
もっと素直になりたいなぁ。
カズマの温かい腕の中で、眠りに落ちた。
朝になると、カズマがいないのが少し寂しい。
旅行、楽しみだな。
その前に。
思ったよりも早く都合がついた。
ミユキと温泉へ出掛けた。
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