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少し緊張したけれど、店長に話したらアッサリOKをもらえた。
と、いうか、後輩たちの中にも、他にも仕事をしている子がいるらしい。
「全然知らなかった。」
休憩室で、ミユキに話す。
「あはは、案外わからないことばかりだよね。」
「うん。」
「それで?
レンさんの会社でお兄ちゃんと仕事するんだ?」
「面白がってるでしょ。」
「多少。」
「もう!」
「だって、一華のお兄ちゃん、一華のこと好きすぎて面白いんだもん。」
「はいはい。」
仕事を終えてから、レンさんに電話をしようと思ったのに、ケータイを開くとお兄ちゃんからの着信が何件も入っていた。
「もしも…」
『一華!?
仕事は終わったのか?
今、どこにいる?』
「お店出たところだけど…。」
相変わらずの勢いだ。
『駅前の噴水のところで待てるか?』
「う、うん。」
『すぐ行くから。』
通話を切られた。
仕方ない、駅前に行こう。
お兄ちゃんはどう思うんだろう。
反対、するのかなぁ。
駅前の噴水が見えてくると同時に、お兄ちゃんの姿も見えてきた。
早すぎる。
「一華!」
めちゃくちゃ手を振ってる。
周りにいる人たちが、クスクス笑っている。
「お兄ちゃん!
恥ずかしいからやめてよ。」
「そうか?
って、それより、レンから話は聞いた。」
「それなんだけど…。」
「無理はしなくていい。
本業の仕事もあるんだし…。」
「うん、わかってる。
でも、なにができるかわからないけど、やってみたいって思ったの。」
「ツラくなったら、いつでも辞めていいんだからな?」
「それじゃあ、迷惑かかるし、失礼でしょ。」
「だけど…。」
「お兄ちゃんは、反対?」
おそるおそる、顔をのぞきこむと、
「一華と一緒に仕事ができるなんて、夢みたいだよ。」
そう言って笑った。
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