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「そうかもね。」
「プロポーズされたんだって?」
「カズマから聞いたの?」
「まぁ。」
「ちゃんと考えて、答えを出そうと思うよ。」
「ハナさん、自覚ないみたいだから言うけど。」
「ん?」
「わがまま言ってるハナさん、可愛いっていつも思ってるよ。」
「あのさー、からかわないでよ。」
「ホントだよ。
頑張ってるハナさんを、応援もしてるけど、守ってあげることだって出来るよ?」
「はい?」
「カズマも俺も、もうとっくに学生じゃない。
それに余裕で対象として見れるんだよ?」
「翔太?」
ジッと翔太と見つめあう。
「はい、醤油!!」
戻ってきたカズマが、テーブルにドンと醤油を置いた。
「びっくりしたぁ。」
「なんて話してんだよ。」
不機嫌そうに、ドカッと座った。
「ハナさん、ヤバイくらい鈍感だからね。」
「そんなことないって。」
「ハナちゃんは、そこがいいの。
翔太、邪魔すんな。」
「カズマって、意外と慎重派?
まあいいけど。
夜また来るけど、ハナさんは居る?」
「わ、私は今日は来れないよ。」
「あー、じゃあ帰したくない。」
「話さなきゃいけないの。
決心揺らぐから、やめて。」
「やめちゃえば?」
「もう、翔太はすぐそう言うんだから。」
「ハナさん、ツラそうなんだもん。」
~♪
ケータイが鳴っている。
慌ててディスプレイを見ると、ケイトくんだ。
仕事中に連絡なんて、珍しい。
「もしもし?」
『あ、一華?
あのさ、急に出張になっちゃって、しばらく帰れないと思うんだ。』
「そうなの?
出張なんて、珍しいね。」
『え?あ、うん。ごめんね。』
「どのくらい?」
『え?なにが?』
「出張の日数、長いのかなって。」
『あー、うん。
ちょっと長いかも。
帰れる時に、連絡するね。』
「うん、わかった。
頑張ってね。」
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