第1章

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「そうかもね。」 「プロポーズされたんだって?」 「カズマから聞いたの?」 「まぁ。」 「ちゃんと考えて、答えを出そうと思うよ。」 「ハナさん、自覚ないみたいだから言うけど。」 「ん?」 「わがまま言ってるハナさん、可愛いっていつも思ってるよ。」 「あのさー、からかわないでよ。」 「ホントだよ。 頑張ってるハナさんを、応援もしてるけど、守ってあげることだって出来るよ?」 「はい?」 「カズマも俺も、もうとっくに学生じゃない。 それに余裕で対象として見れるんだよ?」 「翔太?」 ジッと翔太と見つめあう。 「はい、醤油!!」 戻ってきたカズマが、テーブルにドンと醤油を置いた。 「びっくりしたぁ。」 「なんて話してんだよ。」 不機嫌そうに、ドカッと座った。 「ハナさん、ヤバイくらい鈍感だからね。」 「そんなことないって。」 「ハナちゃんは、そこがいいの。 翔太、邪魔すんな。」 「カズマって、意外と慎重派? まあいいけど。 夜また来るけど、ハナさんは居る?」 「わ、私は今日は来れないよ。」 「あー、じゃあ帰したくない。」 「話さなきゃいけないの。 決心揺らぐから、やめて。」 「やめちゃえば?」 「もう、翔太はすぐそう言うんだから。」 「ハナさん、ツラそうなんだもん。」 ~♪ ケータイが鳴っている。 慌ててディスプレイを見ると、ケイトくんだ。 仕事中に連絡なんて、珍しい。 「もしもし?」 『あ、一華? あのさ、急に出張になっちゃって、しばらく帰れないと思うんだ。』 「そうなの? 出張なんて、珍しいね。」 『え?あ、うん。ごめんね。』 「どのくらい?」 『え?なにが?』 「出張の日数、長いのかなって。」 『あー、うん。 ちょっと長いかも。 帰れる時に、連絡するね。』 「うん、わかった。 頑張ってね。」
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