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「おいしいものを、食べ歩き?」
「酒に関係ない店から不満でるかも。」
「飲食コーナー設置?」
「場所でモメる。
そこに近いほうがズルいとか、そういう。」
「どっちにしても、子どもが喜ぶって感じじゃないよね。」
むずかしいなぁ。
みんなが平等にって大切なことだけど、すごく大変なことでもある。
「あ、スタンプラリーとかは?」
「スタンプラリー?」
「うん。
お店で買い物すると、スタンプがもらえて、いくつ集めたら特典をつけるみたいな。」
「スタンプラリーか。」
「子どもおつかいスタンプとか、なんかそういうのも作るとか。」
「うんうん。」
「どこでもいいってなると、いつもの店に偏っちゃうから、食べ物屋さんはスタンプいくつ、日用品とかそういう店はスタンプいくつってしてみたら、いつもは行かないお店に行くきっかけになるかもしれないよね?」
「おもしろいかもな。」
「ちょっとアイディアをまとめてみるよ。」
「手伝えることあったら、いつでも言って?」
「ありがとう。」
残りのサンドイッチをほお張る。
食べるとやる気もアップするかも。
「ハナさんは、カズマが終わるまでどうすんの?」
「またウロウロ見て回ろうかな。」
「そっか。楽しんでね。」
「ありがとう。
翔太は仕事がんばって。」
「おう。
じゃあ、またあとで。」
「うん。」
翔太が先に店を出た。
私はアイスカフェオレを飲みながら、スタンプラリーのこと考える。
たとえば、こうやってアイディアを出したとしても、予算の問題はもちろんだし、他にも考慮しなきゃいけないことがあるんだろうな。
どんなことがあるんだろう。
いろいろなことを知ってきたつもりでいても、自分が関わったことのないことには、無知なんだよなぁ。
専門の人に任せることも、もちろん必要なことだけど、知りたいとか知ろうと思う気持ちはずっと持っていたいって思う。
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