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あたしはそれを見ても、眠くてもうぜんぜんそういうことをしようとは思えない。ふと見ると花が立ち止まってこっちを見ている。
「眠そだね。」
「うん…吐きそうなくらい眠い。」
「夜更かし?」
「……いやさぁ、昨日1時くらいからスターウォーズやっててさァ…」
「…見ちゃったの?」
「見ちゃったの。2時間」
「あららァ」
「だからもう…意識が今にも飛びそうなのね…助けて花チャン」
あたしはそう言って花にもたれかかる。イヤーエッチーとか叫びながら花が逃げる。
「あーいじわるぅ…助けろよぉ…」
花がピタリと逃げるのをやめた。
「やべ…」花が言った
「何、どうした」
目を擦りながら追いついたあたしの寝ぼけまなこを見つめる花。
「今日化学テストじゃん」
テスト?
「あ」
そうだった。すっかり忘れてた。
「やべ…目もさめちまったよ、どうする?」
「……ジェダイを信じてみる?」
「は?」
花は笑って走っていった。あたしも走りだす。
もうすぐ駅だ。
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