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「どうして?
愛してなきゃこの半年色々な苦痛に我慢なんてしてなかった。
愛してるから・・」
彼女は僕の言葉を遮る。
「シン、私を幾つだと思ってる?」
急に聞かれた事が何の意味か解らなかった。
「君の年齢って事か?
32~3歳位?」
「違うわ、私、59歳。
来年には還暦よ」
僕は耳を疑いながら彼女を見た。
「嘘だろ?」
「本当よ。
貴方のお母さんより年上だわ、きっと」
彼女は僕を見つめた。
「それでも、私が抱ける?」
そう聞かれたが答えられない。
頭が混乱している。
「今の話は無かった事にしましょう。
他に欲しい物を考えて」
彼女はそう言うとバッグを掴み部屋を出て行った。
(何?彼女も僕のように人の手で若くいるって事か?
それとも病気かなんかで歳を取らないとか・・
いや、僕をからかって楽しんでる?)
でも何の為に・・
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