第1章

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私は、金持ちのところの一人娘 親は跡取りの男が欲しかったらしいが、 生まれたのは私1人 だから両親は 私が女として生まれたにも関わらず 男として育て、中高一貫の男子校に通わせた 結果として、 私は恋というものをしたことがない 知ってもいない だから、この気持ちが何なのかわからない 先生にあった時の心臓の音が、なぜあんなにもうるさいのかも (なんで男の格好をしているんだろう) なぜか 涙がこぼれてくる 「馬鹿みたい」 先生の綺麗な髪を 指で触れようとした時 「そんなことないよ」 先生が私をまっすぐ見て 言った 「え?」 涙で濡れた私の頬を 先生の長い指が触れる 「君が男として育てられて、君が男としてこの学校に通っていて、先生は良かったと思ってる」 先生は笑顔で話を続ける 「もし君が男のフリをして 今まで生きこなかったら、僕は君を見つけられていないよ」 「どういう…こと…ですか?」 先生の言っていることがわからなくて 首をかしげる
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