第1章

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唯一の楽しみはこの文化祭のあいだに密かに思いをよせている木村祐子と仲良くなれないかということだ。 木村は俺の席の左側に座っている。俺は自分から女子に話しかけるのは苦手だ。なにせ恥ずかしい。木村は時折俺に話しかけてくれる。 教科書を見せてくれだとか、消しゴムが落ちたから拾ってくれだとか。 こないだは、机に入りきれない教科書を俺の机に入れておいてくれだとか言ってきた。 これは俺に気があるということなのだろうか。 もう少し仲良くなって確かめたい。
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