第1章
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喬久は森で一人になった。 身動きは全く取れなかった。 泥の重みは想像以上で、逃れようと体を動かせばさらに泥に飲み込まれそうだ。 ただ痛みはないようなので、怪我はしていない。 辛うじて頭が出ているので呼吸は出来るが、カイトが行ってしまってからの時間は途方もなく長く感じられた。 じっとしているしかできなかったが、またいつ土砂が流れてくるかもわからなかった。
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