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「おい、持ってきたか?」
「うん、持ってきたよウルトラスーパーかっこいいやつ。」
誰もいない教室。
夕日が俺らの教室を照らす。
審判に見立てたのは誰かが片付け忘れた
変な方向を向いてるクマのぬいぐるみ。
そして今男同士の戦いが始まろうとしていた。
「これで勝った方が、あいつに先に告白する権利をもらうってことでいいな。」
「うん、僕負けないよ。」
互いに黄色い横かけカバンからそれを取り出す。
黄色い帽子を投げ捨て、戦闘態勢
「いくぜえええ!さとみせんせいは俺のだああ!」
教室の外で二人を見つけたアップリケエプロンの彼女
あわててしゃがみこんで、様子を見る。
「里美先生こんにちわ、息子を迎えに来たんですが…笑われてますね。どうかされましたか?」
「こんにちわ。今ちょっと子供たちが勝負を…ふふっ、私と一緒に作ったどんぐりゴマか。」
小さな恋、コマがぶつかり合う度に溢れるかけ声が秋の空に響き渡った。
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