第三十四話 八月二十四日土曜日 湯あたり

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「……っあ、っ……」 「じゃ……キスしてくれ。おまえから……」 「んっ、……あ……ぁは、はムッ!」  単発に上がる呼吸を止めるように、自分の唇を先輩のに勢いよく押し当てる。舌を出し深く合わせた。 「うっ……んッ、ン、ン! ……っぷっ、チュッ。……んっああっっはぅっっ」  どんどんと激しく揺れ波打つ水面。   必死なキス。  いつの間にか夢中になって先輩の唇を追いかけてる。擦れる衝撃に、俺と先輩の呼吸も更に荒々しくなる。  限界を感じさせるっ!  先輩も……? 「ハッ……ハッ……立てるか……?」 「っは…… え?」  そう言った途端、ズボッと中から抜かれる。 「あっ……」  思わず俺の口から、小さな惜しみが漏れる。  先輩は俺を立たせると、俺の体をクルリと反転させた。ガシッと先輩の両手が俺の腰を掴み、グンッと引き寄せられた。ふらついて、浴槽のヘリを掴む。  先輩は後ろからぬぷぬぷと……俺の中へと再び捩じ込んできた。  腰を押さえてた右手が肌を撫でながら、俺の前へと伸びてくる。  立ち上がるモノを握られ……さらに直接的な刺激が俺を苛んだ。 「ンっ、ハッアッ…… ゥ! ぁあ! ……っは、ハ、ハァんっっ!」  抉るように中を突かれ、両足の膝が笑いだす。足元でチャプチャプと、結合部分からはクチュクチュと音がする。俺のを扱く先輩の右手の動きがどんどん早くなっていく。 「……っ……一緒に……」 「っ、うっ……っぁい……っは、……ぅぅ」  俺は「はい」と返事をし、俺のを握る先輩の手の上に重ね先輩の手ごと自分で動かした。一層早くなる擦られる感覚。 「……っ……イク……ッ」  先輩の声にコクコクと頷き。更にその速度を上げた。 「っは! ……ハッハッ……ぁぁあっっ、出るっっ!」  俺の訴えに先輩の熱が奥深くを突いた。  擦られドクドクと勢いよく俺の中にぶちまけられ、俺は身体を震わせながらボチャボチャッと赤い水面に白い液体を吐き出した。
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