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「半年くらい前かな。 帰りが極端に遅くなる日が続いたり、休日もよく出掛けるようになったりね。 それに――」 なぜが圭は大袈裟に天を仰いだ。 「彼氏の趣味に合わせたんだろうね。服の系統が変わったんだよ!」 「…は?服?」 「そう!私服はパンツが多かったのに、フリフリのスカートにロングブーツとか、ファーのついたコートを着たりね」 「それはそれでとっても似合ってて可愛かったんだけどね」と、アホ圭は頬を緩める。 やはりコイツの溺愛ぶりは異常だ、と再認識。 とりあえず話の腰を折るのも面倒で、胸の中で突っ込んでおく。 「それにミヤがオトコと一緒にいるのを偶然見かけたのが決定打となったかな…」 その場面を思い出したのだろう、天を仰いだ圭は今にもこぼれ落ちる涙を必死に我慢するように、何度か瞬きを繰り返す。 「あぁ、もうミヤは子供じゃないんだって思ったら――……」 そこでついに我慢が出来なくなったのだろう、圭はホロリと一筋の涙をこぼした。 …俺はとりあえず酒を一気に煽った。
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