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「とりあえず咲季ちゃんに相手の男の事を聞いて、問題なさそうなヤツだったからね」
「…どんなヤツだったんだよ」
「アレ、ユキも気になるの?」
圭は探るような視線を向けるが、完全に目が笑っている。
「気にならねぇよ。ただソイツは余程物好きなんだなってだけだ」
フンと、俺は目の前の皿からチョコレートを一粒口へと運んだ。
……甘ぇ。
「とりあえず黙って様子を見ようって決めたんだよ。
口を出すのはミヤが話してくれてからにしようってね。
だから怜にこの話はナシね」
「…ああ」
きっと怜が知ったらひと悶着が起こるだろう。
そして下手をすればミヤとそのオコトの間には亀裂が入るかもしれない。
(妹の恋愛に口を出す兄なんて面倒以外なんでもないからな)
そんな怜はまだ仕事が終わらないらしく帰ってはこない。
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