Chapter-18-New-world-

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  まさか、ついさっきまでのは心の声か………? ヤバイぜ オレが"PTSD"(トラウマ)になりかけてる‥‥!! 「本当に大丈夫?右手が痛むの?」 田渕さんは心配そうに オレの右手を見ている。 当然彼女に掌は見せない。 本当に優しいんだな、、、 これからオレが言う事を聞いたら どんな気持ちになるだろうか? 「大丈夫さ!」 強がってみるけど 右手は本当に痛い。 「それならいいんだけど‥‥、、、」 少し困惑しながらも 納得したかのような言葉を オレに掛けてくる田渕さんだけども、、、 「えっと‥‥‥ちょっとさ、」 「?」 言えよ━━━ ━━━━━言わねぇと ━━━━魁人に託された 言葉を伝えなきゃダメだろ!!━━━ 『聞いてほしい話があるんだ。』 『…………!!』 山伏君…………? 田渕はその時点で既に予想していた。 『魁人を助けてやれなくてすまなかった。』 その言葉に田渕は驚きながら 『━━━━!!? う、ううんっ、、、 山伏君は悪くないよ‥‥だって……… 必死に戦ってくれたんだから、、、』 と途切れ途切れに言葉を返す。 『必死?━━━━━━ ━━━━━それは違う。 オレはただ臆病なだけなんだ。』 俯きながら山伏は田渕に言った。 それだけでも山伏の中には 反省と自責の思いで満たされているのが 伝わってくる。 「そんな事ないよ………、、、」 「いや、違う。 臆病だから自分だけ助かるのに必死で‥‥」 「もういいよ。」 山伏が自分の嘆きを言い出そうと したところを遮って静止させ、 田渕もまた山伏と同じように そのまま俯いてしまう。 「もういい‥‥もういいの‥‥、、、 聞いてほしい話って魁人君の事でしょ?」 もう死人のことなんて どうでもよくなっていた。 もっと言えば人生にも 田渕は絶望してしまっている筈。 「‥‥‥‥!!」 やっぱり分かってるんだ。 もしかしたらオレが言おうとしている 魁人の最期のメッセージも直感的に 感付いているかも知れない。
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