Chapter-18-New-world-

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  「‥‥遅かったじゃねぇか ずっと待ってたんだぜ?」 杉村のそんな第一声が聞こえた。 ダメだ。 オレはこれ以上にないくらい後悔した‥‥。 足が鋤くんで動かない。 佐野も槍を構えたまま一歩も進もうとしない。 オレは━━━━ ━━━━生きているのに こんなに後悔した事はないだろう。 みんな普通に無事だった。 1人しか欠けておらず、 残りのみんなは しっかりと生きていた。 ただ、 あまりにも軍隊や映画の主人公みたいな 格好で突入したため恥ずかしかったのだ。 「つーかそのポーズなにっ? そんな構えながら入ってきてよぉ」 杉村は思わず笑い始める。 小馬鹿にしていることが よく伝わってきた。 「アハハハハ!! 最高だぜお前らっアハハハハ!!」 更に大笑いするノブ。 「ハハハハハッッ!!」 そして一緒に大笑いする王羅。 「フフフ‥‥」 まさかの田渕さんにも笑われ 「プププ‥‥アハハハッ!」 クールで警戒心の強かった 崎さんも笑いを堪えきれずに笑ってる。 「ハッハハハッ」 田所君ですらオレ達を見て笑った。 杉村は田所君とはゲームを 一緒にやってた仲だって聞いていたけど 笑った顔は初めて見た。 「お前らオモロイなぁ! でもカッコよかったで今の!! ハハハハハハッ」 小山田は………後で殺す。 『そ、そこまで 笑わなくたっていいだろぉ!?』 オレはそんな子供のような 反論しか出来なかった。 『そうやでっ!! オレ達がどんな思いして 下を歩き回ったと思ってんねん!!』 佐野もまた関西弁の ノリ突っ込みで反論するが その顔は真っ赤になっていた。 「無事でよかったんだし そこまで笑わなくても‥‥」 相澤は同情してくれたのか 2人の努力を称えるような一言を 笑うメンバー達に言った。 『相澤さん! ほら見ろ相澤さんはちゃんと 分かってくれてんだよ お前らと違ってなぁ!!』 「それでもお前らは オモロ過ぎるわぁホンマ爆笑しすぎて 死人のことすら忘れてしまいそうやわっ!」 小山田……後で必ず殺す。 「‥‥‥‥フフッ」 小山田にだけ腹を立てていると 唯一の味方だと思っていた相澤ですら 笑ってしまう。
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