69人が本棚に入れています
本棚に追加
⑧
「それがどうした!?
カンケーのないヤツはひっこんでろ!!」
男が声を張りあげ恫喝する。
だが、瀬名はひるまない。
「関係はある。ぼくはその女性にケガを負わせた事故の加害者だ」
男の目をみてきっぱりといった。
「へ?」
男が酢を飲んだかのような顔つきになる。
七海と瀬名を交互に見返す。
「事故ってなに? ひき逃げ?」
「逃げてはいない。保障と賠償はきちんとするつもりだ」
「ハハハ、そりゃいい。やるじゃないか、あんたら」
男が七海と母親に視線を移し囃し立てる。
「やるってなにを!?
なにがいいたいんですか!」
七海が男に向かって猛然と抗議した。
最初のコメントを投稿しよう!