533人が本棚に入れています
本棚に追加
/212ページ
「みんな目的が違うなんて…じゃあ他のギルドとの関係って殺伐としてるの?」
「緊急時以外は」
「へ…?緊急時?」
俺の返答が予想外だったのか少年は間抜けな声を出す。
「おそらく今この街も同じだろう…一つのギルドで手に負えない事態が発生した場合は他のギルドへ協力要請が出され、一時的に協力体制になるらしい」
最近ギルドについて勉強したのにもううろ覚えになってやがるぜ…
相変わらず俺の記憶力は心許ないな…
「へぇー!やっぱり協力するんだ!」
「そう、困った時はお互い様…という事で普段は仲悪くても協力体制が布かれてる時は一時的にギルメンレベルで仲良くなるんだ」
少年が嬉しそうに声を上げると急に話に入ってきた青年が俺の代わりに説明を続ける。
…この街の現状を少年に手っ取り早く理解させるため、だろうねぇ。
最初のコメントを投稿しよう!