デュナイ地方

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「ふむ…話から聞くにゴーレムが突然現れた、というのは『操者』と呼ばれる奴の仕業だろう」 「そうしゃぁ?…操る方の?奏でる方の?」 普通なら『そうしゃ』と聞けば操る者、という言葉を頭に思い浮かべるだろう。 が、世の中には魔操ノ香炉という旧時代の遺物があるんだ。 音と香りで魔物を操るとかいうシロモノ。 まあ結局は奏者でも操者でもあんまり変わらないんだけどね。 どうせ最終的には操るんだし。 「操る方だ」 「ああ、やっぱり?で…どんな奴なの?」 通り名つーか組織ネーム?そんな系の名前を知ってるって事はソイツについて何かしら調べてあるんだろうよ。 「…名前はカルネーバ・ステリニグ、幼少の頃より魔導研究の才を発揮させていた…俗に言う天才博士と言う奴か」 「チッ、天才かよ」 どうして生まれ持った才能をこんな意味不明な使い方するのかねー… って俺からしたら思う。 本人からしたら正当な使い方だ、って思ってるかもしれんが。
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