1話

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◆◇ それから、なんやかんやあり、私は泣いた彼を励ましながらファミレスを後にした。 彼の泣く顔は久しぶりに見た。 ちょっと頼りない彼だけど、泣くほど私の事が好きだと知れた事は嬉しかった。 ボックス席には、出口を塞がれた冬子が3人の彼氏達に詰め寄られていた。 私たちが店を後にする時も、彼女はボックス席の角に追いやられていた。 政治家風無言作戦は諦めたのか、今度は「ごめんなさい」とかわいく謝っていた。 その効果のためか、彼氏達3人の怒気は少し和らいでいた。 しかし、当分店から出られないと思う。物理的に。 冬子には本当に悪い事をしたと思ってる。 時間を戻せるなら戻したい。 謝って許してくれるんなら友情は続けたいと思ってる。
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