1話

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◆◇◆◇◆◇ 後日談 それから、私と一は、普通に交際を再開した。 思った以上に彼に与えた傷は深く、彼に付き従う私。 後々知ったのだが、彼はあのドッキリの後、私に結婚指輪を渡す予定だったらしい。 「落として上げる」という古典的な作戦で私を喜ばせたかったとの事。 婚約はしていたけど、指輪は貰っていなかった私。 勿論、あのドッキリは失敗に終わったので、今だに私は指輪を貰っていない。 指輪は欲しいけど、それを彼には言えずにいる。 こっそり、彼の家を家探しして発見した指輪は、中々大きなダイヤモンドが付いていた。 ふとした拍子に、あの時のネット配信が気になってググってみると、「例のファミレス鬼女」という名で私は有名になっていた。 映像は消えているが、ニヤニヤ動画のニヤニヤ大百科に詳細が記載されていた。そこを読むと、私は稀代の鬼女ということで、様々な考察がなされていた。 私は、「そんなことないですよ。普通の人です」というニュアンスの援護コメント書いておいた。 冬子とは音信不通。 悪いと思っているので、謝罪のメールや電話をしても、すべて無反応。 ブロックや着信拒否にされていないだけましかもしれない。 もし、私を許してくれるんなら又仲良くしたいし、彼女のゆるふわパーマをもふりたい。元気でやっているといいんですが。 スーツ姿の俳優志望の彼は、ネットの影響か分からいが、何故か売れたらしい。 あのファミレスで、唯一プラスの何かを得られた彼。 頻繁に感謝のメールが来るので、今度私も劇団を見に行こうと思ってる。 良かったら、冬子も誘って皆で。 終わり
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