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俺の目の前まで来たリーから、俺はタオルをふんだくった。
ずぶぬれの前髪から水滴がひっきりなしに滴って邪魔くさい。
俺はタオルでぐいっと思いきり顔を拭いた。
「……ったく、てめーのせいで大変な目にあったぜ」
「あの、ショウちゃん……?」
恐る恐る、といった声が聞こえ、俺は顔を上げた。
リーがなぜか、申し訳なさそうな顔をして俺の顔を覗き込んでいる。
もしかして、反省してるのか?
依頼を俺たちに任せきりで、自分ばっかり楽をしている事を。
いや、こいつに限ってそんな事は……。
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