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カランカラン……
「いらっしゃいませ！
……ああ、初めてのお客様かな？
どうぞ、お好きな席へ。迷うなら、そこの窓際の二人掛けの席が人気ですよ」
町外れのまっすぐな一本道を歩き、小さな美容院のある角を曲がると、その喫茶店はすぐに現れる。
白い壁に、緑色の木枠。
よく茂った濃緑のつた。
ドアの脇にちょこんと置かれた看板は、膝くらいの高さしかない小さなものだ。
しかし小洒落た西洋風の外観は、そこらの建物とは完全に雰囲気を別しているから、見たら一目で分かるだろう。
ドアを開けると、すぐにコーヒーの香ばしい薫りが鼻を刺激する。
「あ、注文ですか？草野くん！」
「はあい！」
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