プロローグ

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「ゴードン、ごちそう様。また来るよ」 「土屋くん、星田様がお帰りだ。お会計を」 「は、はい!」  恋歌が足を踏み出そうとした途端、 「あたしの方が近いです!あたしがやります!」  風奈が声を上げた。 「いえ、あたしが!」  日向も負けじと声を張り上げる。  二人は再び睨みあった。 「あのー、誰でもいいから、早く会計してくれよ……」  いつものあの居心地の良い落ち着いた喫茶店はどこへ行ってしまったんだ?  これは一体どうしたことかと、常連客たちは顔を見合わせて首をかしげた。
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