第1章

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静かな森の中、落ち葉を踏みしめる音が聞こえる。 俺の前を歩くのは、 何もかも初めての物ばかりだからかはしゃいでいる、 俺の愛しいヒト。 今日だけで、今までに見たことの無い、彼女の輝くばかりの笑みを何度目にしただろうか。 その度に募る想いをひた隠しにしながら、 この笑顔も後少しで摘み取らなければならないことを思うと、胸が痛んだ。 こんなにも愛しているのに、 この想いを彼女に伝えてはいけない。 悟られてもいけない。 これは、執事である俺の定め。
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