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………あれから一年。
二年になり、俺と彼女は別々のクラスになった。でもいまだに関わりはある。
秘密を打ち明けてもらったことで彼女が気になるようになり、あの変なものが見えてしまうことへの同情が別の感情になり、俺から告白して俺達はつき合うようになった。
周りは最初こそひやかしたが、ろくろく向き合いもしない俺達を、ドライすぎるカップルと認定して、最近は『ああ、つきあってたねアンタ達』程度の扱いだ。
まあ確かに、俺達は肩を並べて喋るけれど、見つめ合ったりはしないもんな。でも、ドライ判定をされていても気持ち的には熱々だから、
できれば互いの顔を見つめ合って仲良くしたいというのが本音だ。
今日も試しに見つめ合えば、お互いの瞳の中で、あの変なものが舞い踊る。でも、多分、愛があれば克服できる…筈。
相変わらず、俺以外には人見知り、というレッテルを貼られたままの彼女が、見えているだろうものを我慢して俺を見つめてくる。その愛らしい笑顔を、
瞳に映り込むあの変なものごと受け止めようと誓って、俺は彼女を見つめ返した。
人見知り…完
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