25人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
妄想教師の憂鬱 #2
***
「とりあえずさ、白井君」
「なんだ?」
午後の楽しい部活タイム。
細川ふみえ写真集鑑賞中の俺に、夕姫がぽつりと声をかけてきた。
夕姫は美術部の部長だが、文化部のかけ持ちは可能ということで、おっぱい部に名前だけ貸してくれるように頼んでいるのだ。
部活動の成立には、部員六名の存在が必要だ。
現状では、俺、太田、細井、龍崎、風華の五名。それに夕姫が加わってちょうど六名。
これで、部活動成立の条件はそろったということになる。
ちなみに今は、細井と太田の二人でインターネットを駆使した資料集め(おっぱい的な意味で)。
風華はそれをガン見しながら顔を真っ赤にしている。
そして龍崎は、録画したアニメやドラマからナイスおっぱいなシーンだけを抽出したスペシャルDVDを作成中だ。
奴はこのために、放送されているほとんど全ての番組を録画しているというのだから頭が下がる。
動画サイトでは既に神格化されているらしい。
やはり奴こそおっぱいの申し子。英語でいうならおっぱいチルドレン!
俺のライバルにふさわしい男よ。
「ねえ、聞いてる?」
「あ、すまんすまん」
おっと、今は夕姫と会話中だった。
「ここ。まだ顧問の先生が居ないってこと、分かってるわよね」
「ああ。それがどうした? 6人の選ばれしおっぱい勇者さえ居れば、顧問などいなくても……」
「あんたバカぁ? 顧問がいなくて部活が成立するはずないじゃない」
「なんだって――っ!?」
夕姫のサプライズ発言に、俺は思わず驚きの声をあげた。
「なんでそれを早く言わないんだ! けしからん! 乳を出せ!」
「!?」
「!?」
「!?」
乳という言葉に、龍崎達三人が大きく反応し、こちらを見る。
さすが、いつでもおっぱい探しに余念がない奴等よ。
うんうん。ナイスおっぱリスト!
最初のコメントを投稿しよう!