おっぱい泥棒を追え! #2

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  「てなわけで、ワイはもうヒンヌー教の救世主なんや。この力でこの世から全ての巨乳を消し去ってくれるわああ!」 「……白井さん、一旦えすけーぷしましょう」 クランちゃんの言葉に、俺は頷く。 悔しいが仕方ない。 このままでは、夕姫だけでなく他の部員のおっぱいまでもが犠牲になってしまう……! 茫然自失としている夕姫を背負い、俺達は踵を返して走り出した。 「よ、陽介しゃあん!」 「風華……!?」 その瞬間、後ろから聞こえた悲鳴に俺は振り向く。 見れば風華が、リトルバストーズに取り囲まれて捕らえられていた。 「てめえ、風華を離せ!」 「そいつはできんなあ。まあ安心せい。危害は加えん」 まな板を突き付けられて震える風華を横目に、服部が勝ち誇った様子で言い放つ。 「この際や。決着をつけようやないか。明日の夕方五時。ここで決闘や。もしもワイに勝つことが出来たら、この子は返したる。せやけど、もしもワイが勝ったら、この子にはヒンヌー教のご本尊として働いてもらう。ええな?」 「ふざけるな! 誰がそんな……」 「拒否権はあらへん。それじゃ、明日楽しみにしとるで。あ、そうそう。仲間を連れて来るのは自由や。最も、仲間を巻き込む気があればやけどな! ほなさいなら!」 「陽介しゃああああん!!」 そう言って服部達は、何やら煙に包まれてその姿を消した。 結局、夕姫のおっぱいは奪われ、風華までもが敵の手に落ちた……。 俺達は何も言えないまま、重い足取りで部室へと帰るのだった。
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