第16話
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ぶっきらぼうな私の言葉に笑いを噛み殺す神崎くんは、「そうだね」と言ってウィンカーを右に上げ、ハンドルを切った。 「……?」 私のアパートとは逆方向。 「ねぇ」 「なに?」 しばらく走っても、どこかに寄る訳でもなく、アパートの方へ向かう訳でもない。 不思議に思い、軽快に車を走らせる神崎くんに尋ねた。
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