第1章

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A「帰ったら、みかん剥いてあげるから元気出して。」 ぼくを慰めるようにご主人様がそう言うと、僕達を通り過ぎて行ったアイツが一度だけこっちを振り返った。 B「…犬にみかんって良くないだろ。」 微かにそう呟く。 可笑しそうに笑いながらも、ご主人様をまっすぐな目で見つめて去っていけば、ぼくはきっと明日もアイツと出くわすのだろうと、ひしひしと予感した。 A「あっ、もうこんな時間だ。ほら、帰るよ!豆太郎!」 ご主人様の鈍感…!
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