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うん、ししゃもだ。
いい焼き色にされた5匹のししゃもだ。
正確にはカペリンとか言うカラフトししゃもらしい。
本ししゃもは数が少なく高級品だそうなのだが子供の頃よりカペリンだったので問題ない。
しばし焼き魚の香りを楽しんだ後、いよいよ服将軍の封を切る。
とくとくとあのこ気味いい音がでる、そして琥珀色の酒が湯呑みに溜まる。
あぁ、今日もお疲れ様です、自分。
大吟醸ほど花やかではないがしっかりとした香り。
一口入れるとどっしりとした酒の味と香り、これなら魚にも負けまい、そんなキリッとした辛口。
ししゃものしっぽを摘まんで頭から一口。
あの独特の内臓系の苦味とやや生臭いのが口に広がる、飲兵衛にはご褒美の香りだ。
それでいてたっぷり詰まった魚卵のサクサクな歯応えはししゃもの醍醐味。
うん、けしてプチプチではないな、サクサクだ。
そんなししゃもがまだ口にいる間に服将軍で畳み掛ける。
生臭さを洗い流し、仄かなししゃもの甘味が口に広がる。
あぁ、至福…………。
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