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キィオは、絶句した。
・・・保健所に連れられた・・・?!
・・・あいつ、誰も人間に噛みつきもしないのに、何も危害は加えないただ人懐っこいだけのあいつが・・・?!
・・・誰も・・・人間どもは・・・あいつのことを・・・
キィオは、心が昂った。
「君、それまじかよ!!」
「まじに決まってるだろ?!俺はそこに居合わせたんだからさあ。」
「何で助けなかったんだよ!!」
「俺まで保健所に捕まったんじゃ、溜まったもんじゃねえしな!!でも、清々したぜ・・・」
「なんだと・・・?!」
キィオは、雑種の野良犬のサニに牙を剥いて「うーーー!」と威嚇した。
「おいおい、お前もそんな態度じゃ、お前も人間に保健所に連れられて行かれるぜ・・・!!」
キィオは、激しく興奮した。
「自分!保健所に行って助けてくる!!」
「止めろ!!『ミイラ取りがミイラ取りになる』って諺解るか?お前も保健所で殺されるぞ!!
もう、きっとあいつも今ごろガス室の檻で既に死んでるぞ!!」
雑種の野良犬のサニは、行こうとするキィオを羽交い締めした。
「赤い犬・・・アヴさん・・・」
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