3章 彼女と俺の私生活

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「わーい!やったぁー!!」 満面の笑みではしゃぎまくる咲夜は、まるで…いや……犬としか言いようが無かった。 「んじゃ……着替えるわ。」 「はいっ!」 そう言うと俺は、クローゼットから私服を取り出し、着替えようとするも、座り込みこちらをニコニコと見つめている彼女が、気になって着替えにくい。 「あの……咲夜さん?」 「はい?」 「着替えたいんだけど……。」 「あっ!私の事はお構いなくー。」 「お構いしますー。 だから!ハウス!!」 思わず犬扱いしてしまった。 彼女も驚いたのか、ビクッとしたかと思うと、緊張感した様な足取りで自室へかえって言った。 「………… ほ……本当にジローじゃないよな……」 何度も二郎じゃないかと思うも、あまりにも現実離れした話である為、確信出来そうな事例も、確信までいけなかった。 〝生まれ変わりなんて……本当にあるのだろうか……。 いやいやいや……ありえない! 生まれ変わりなんて、非現実的だ。〟 と、首を振る。 〝それに、もし生まれ変わりがあるとして、ジローだったとしても、今は藤次咲夜だ。 ちゃんと、向き合ってあげないとな……〟
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