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俺は、着替え終わると咲夜の部屋に向かう。
咲夜の部屋は、元々物置になっていた隣室を綺麗に掃除し、人が住める様にした部屋で、後のコーディネートは、咲夜自信が雑貨、家具店で購入してコーディネートした部屋だ。
家族では、母さん以外に立ち入った者は誰1人いない花園。
ゆえに俺は、部屋前でノックして咲夜が出てくるのを待つ。
「おーい咲夜。
準備できたぞー。いこう。」
だが返事がない。
「?
おーい咲夜?」
何度ノックしても返事が返ってくる事なく、俺は花園のドアをゆっくりと開けた。
「咲夜?
いないのか?」
中には誰もおらず、綺麗に整頓された本棚と、ダブルベッド、テレビにクローゼットとと、まるで一人暮らしの部屋の様に設備が整っており、ある意味では、俺の部屋より豪華であった。
何より、良い香りが部屋に漂っている。
香りの正体は、部屋の真ん中に置かれていたテーブルの上にあるアロマ香炉。
どうやら、ギリギリまでアロマを焚いていたらしい。
「………。
外……かな?」
別次元の空間に迷い込んだ気がして、俺はその場を離れ、玄関へ向かう。
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