3章 彼女と俺の私生活

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〝やはり、勝手な妄想にすぎないな! そうだよな!咲夜は普通の女の子! ジローの生まれ変わりでも、犬でもない。 あー、すっきりしたぁ。 まぁ、犬っぽい性格な女の子なんだよ。〟 俺は、うーんと背伸びをし、階段を降りる。 降りた先で、母さんがお玉片手に待ち構えていた。 「? 母さん。行ってくる。」 「行ってくる…じゃないわよ! あんた!外で咲夜ちゃんを、何分待たせてんの!!」 「!? まぢか!!?」 俺は、即走り出し、靴を履きながら外に出る。 「悪い!咲夜!! 待たせ……ひっ?!」 玄関を飛び出した先の光景に絶句した。 「…………。」 咲夜は、元ジローの小屋だったハウスに真顔でinしていた。 「あの……咲夜……さん?」 まるでジローになっちゃった様な気がして、恐る恐る近づいてみる。 「あっ。先輩! 私の見立て通り、良い犬小屋ですよー!」 「いや……だからって、何故犬小屋にin なされてる?」 「前に言いましたよね? 犬小屋好きだって!」 「言ってたけど、それと今犬小屋に入ってる事は関係ないよね?」 「だって…… 先輩おそいんだもん。 ちょっと驚かせてやろうと思ったんだもん。」
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