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どれぐらい落ちているのかわからないけど全く下が見えないし携帯は圏外。気分は不思議の国のアリスです。
まぁ、違うのは周りに何もなく只暗い空間が続いてる事くらいか。
てかさ、これこのまま寝てもいいんじゃね?
どうせ死ぬなら寝ながら死にたいんですよ。
安楽死がいいお、苦しいとやだお。それに、今とてつもなく眠いんだお!!
だってオールでヒトカラしてたし…
ーー…
なんか煩い……閉じていた目を開けると何やらイケメンがカラオケをしていた。
「束縛して もっと必要として 愛しいなら執着を見せつけて」
こ、これはっ!!!この歌は!?
「おかしいのが 堪らなく好きになる、行けるトコまで行けばいいよぉおおおおおお」
「え?」
ふぅ、やりきったぜ。
俺が歌えば知らないイケメンが俺を見て間抜けヅラしていた
俺は、ポケットから油性ペンを出して動かないのをいい事に、落書きをした。
眉毛は極太にして~赤の油性ペンで唇を分厚くして~、ほっぺにはナルト~鼻には鼻毛を書いて~
俺が鼻歌を歌いながら落書きしてると
「おっ!楽しそうな事してんな!混ぜて混ぜて!俺全色の油性ペン持ってるぜ!」
「おぉ!お前凄いな!やろーぜ!!」
洗練されたイケメンもカラフルな油性ペンさえあれば見事ブサメンに早変わり!
「ん?というよりお前誰だ?」
そういえば、俺何でここにいるんだ?
「あ?俺?サタン君です」キリッ
そう言ってキメポーズをする灰色の髪の毛をした男
「サタンってどっかで聞いた様な…んー、まぁいいや。ここ何処?」
「此処は、カラオケルームだな」
確かにカラオケの機材はあるが
「俺がさっきいた場所と全く違ぇし、俺何か突然開いた穴に落ちたんだけど…帰り道は何処へ…!!まだお金払ってないんだぞ!俺!」
「え!?嘘だろ!?」
そう言って驚愕の顔をするサタン君。
それどっちの驚き?金?落とし穴?
「いや本当だけど、どうやって帰ればいいの、俺。カラオケしに帰りたい…」
俺がそう聞けば難しい顔をして
「いや、お前帰れねぇわ、うん」
真顔でそう言い放った…………いや、正確には少しニヤついて…
「は!?え!?何故に!?はぁあああああああん!!??」
キョロキョロと扉を探すが、扉どころか窓1つない
「いや、うん、神様とリンクして世界から弾き出されたみたい☆てへぺろ」
お前は、ペ○ちゃんか!?あぁん!?舌出して許されるのは○コちゃんだけだぞ!!!
「いや、てへぺろじゃねぇし!?はぁん?
てか、神様とかそんなん何処にいんだよ!」
サタン君の胸倉を掴み揺さぶった
「神様は、俺達がさっき落書きした人だおっお」
そう言って指をさす場所にはさっきから微動だにしない、元イケメン
「いやいやいやいや、仮に神様がいた事を信じたとしよう。
でもな、アレはない、うん。寝言は寝てから言うもんだぞ、サタン君」
だって、ね?うん
「えぇええええええええええ!え!ちょっと!最高神様!え!?嘘でしょ!?」
元イケメンが突如叫び始めた。どうした、遂に気でも狂ったのか?
「うん、ほら、だって独り言爆発してんじゃん。うん、ないわ、うんうん」
俺が腕を組んで頷いていると俺の肩に手を乗せて
「いやいや。あれ念話してるだけだからな
まぁ、口に出さなくてもいいんだけどな」
「念話?テレパシー?」
エスパーって事か?それとも集団妄想か?え?ここヤバイ所じゃね?俺洗脳されるんですかーーーーー
「あー、まぁそれに近いな。詳しい話は神様に吐かせるぞー」
少し怠そうに神様に飛び蹴りするサタン君
華麗な飛び蹴りでした
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