世界をみる日

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――ルシアス―― 「ねぇぇここにロイはいるのかな?」 サラが歩き疲れたような声をだしている。 俺達は旅をしているが、今回一人の男を探してこの街にきた。 3ヶ月くらい前に森に現れた少年。 記憶が無いらしく俺達は ロイ って名前をつけた。 闘技場で強い男がいると聞いて向かったけど、その少年はすでに旅立った後だった。 まさか、あの時の少年が力をつけているなんて思いもしなかった。 生きていくには力が必要だけど。 「わからないなぁ」 この街にいるかはわからない。 街に入ると街は静かだった。 「幽霊でそぅな街ねぇ」 確かに、活気が無さすぎる。 前に来た時はこんな状態ではなかった。 「微かに気配はするけどぉ」 そう言っていると一人の女性を発見した。 「私、話聞いてくるぅ」 「えっ??わっ!!おいっ」 俺が返事をするよりも走って女性の元まで行くサラ。 「どうかしました??」 サラの言葉にビックリしたのか身体がピクっとした。 「えぇぇまぁぁ 旅の方が.......」 「旅の方??」 「この街を助けると言って.......」 あぁぁぁ。 なんだかわかる。 ビンゴだ。 「ねぇルシアスもしかしてぇ??」 「間違いないだろう」
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